5/2の競走中に落馬し、負傷のため休業中の北村友一騎手が、復帰に1年以上掛かる見込みであると発表された。



椎体骨折および右肩甲骨骨折と診断されていたが、8箇所の椎体骨折があったということのようだ。

神経には影響がなかった=脊髄損傷を起こしていない、ということだが、これだけのダメージを受けた事を考えると、幸運だったと言える。

手術を行ったとあるので、骨折箇所が癒合するまではコルセットを装着し安静にすることとなるだろう。ただし長期間にわたる安静臥床は、筋萎縮を引き落こしてしまう。最悪の場合歩行困難となるので、早期からリハビリテーションを並行して行うのが望ましい。

1年以上というのは骨の癒合に1年掛かるという意味ではなく、騎乗を再開できる筋力に戻すのに時間が掛かるという側面が大きそうでだ。本人の努力に依存する部分も大きいだろう。


「復帰に1年以上」というのを見て、
フリーなら所属厩舎からの給料もなく、レース以外の調教も付けられないために手当も出ず、休業中は無収入になってしまいそうだが、どうなっているのだろうか?
とふと考えた。
北村友一騎手は実績のある騎手なので、普通に考えれば十分すぎるほどの蓄えがあるだろうが、怪我のタイミングによっては金銭的に厳しい状況が起こりかねない。
若手騎手や、賞金のもっと安い地方競馬の騎手はどうしているのだろうか。


どうやら、そのような場合に備えて、共済が休業見舞金などを支給する制度があるようだ。
JRAの場合は騎手クラブが見舞金を支給しているとのこと。
福永洋一騎手に関する記事にもそのような記述があった。


落馬による直接の負傷ではないが、肩の違和感から無期限の休養となっている古川奈穂騎手も、このような制度により、生活をしつつ治療を行えるのだろう。

騎手の人数や負傷率を考えると共済費はかなり高額なのではないかと想像されるが、騎手を続けていくためには欠かせない制度と言えるだろう。


なお厩舎関係者の労働組合に相当すると思われる組織(競馬共助会)については事業計画書が公開されており、それによれば様々な福利厚生事業を行っているようである。


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